旅行計画のポイント

 ラオスは、観光資源、特に自然が豊かですが、観光に関しては発展途上です。ですので、余裕をもったスケジュールを組まれることをお勧めします。ラオス国内の交通手段は、飛行機やバスなどになります。飛行機が基本的にはもっとも確実な移動手段になりますが、国内線の飛行機は雨季などの閑散期は乗客が少なかったり天候により欠航する場合もあります。バスも事前に予約するといったことが出来ないので、予定通りの日程で移動できないこともあります。

旅行シーズンはいつが良いか?

 基本的には乾季がベストシーズン。11月?2月ぐらいまでが涼しくて観光しやすいです。ただ、雨季でも雨季の前半は終日雨ということは少ないです。8月?9月がもっとも降雨量が多く、運が悪いと終日雨ということがあります。台風は来ないのですが、

 メコン川や滝など水量によって景観が大きく変わってきます。もちろん水量が多いときの方が迫力があります。水量が多い時期にいくなら、雨季明け直後の10月後半ぐらいがお勧め。
 

観光ビザは不要です

ラオスに観光目的で訪問する場合は、日本人については2007年1月1日より、15日以内の滞在については観光ビザが不要になりました。ですので、タイのノンカイから友好橋を渡ってビエンチャンへ、とかバンコクから飛行機でルアンパバーンに、気軽に旅行がしやすくなりました。意外とこのことを知らない人が多いみたいです。古いガイドブックを見てる人は注意して下さいね。

arraivals-rates?? ちなみにラオスへの旅行者(日本人以外も含めて)は、その56%が友好橋を渡ってきています。この旅行者のほとんどはタイ人です。

(追記)
2008/01/01よりビザ免除は業務目的まで拡大されています。日本国籍の旅行を保持している場合には、 15日以内の滞在の場合はビザが不要となります。

持参するお金は?

 ラオスの通貨単位はキップ(KIP)で、紙幣のみでコインが無いというのが特徴です。持参するお金は米ドルがベスト。ビエンチャンやルアンパバーンなどの観光地であれば、日本円も問題なく両替できます。もし、タイから入国する場合はタイバーツでも良いです。特に友好橋などの陸路で入国する場合は、すぐにキップに両替できない可能性があるので、タイバーツを持参することをお勧めします。米ドルやバーツは、そのままビエンチャン、ルアンパバーンなどでは使うことが出来ます。

 T/Cやクレジットカードは、ビエンチャンなどの銀行で利用できるものの使わない方が賢明。特にクレジットカードは、ラオス国内ではまだ持っている人が皆無のため、クレジットカード番号の重要性などを理解していないので、利用しない方がいいでしょう。
 

ガイドブックは何がいいか?

日本語のガイドブックは「地球の歩き方 ラオス」だけです。短期旅行の場合はこれで十分ですが、もし、本格的にラオス国内を旅行したい場合は、英語版ですが、ロンリープラネットをお勧めします。地球の歩き方のラオス版は、それぞれの都市などの記述量が大変少なく、観光スポットもかなり割愛されています。日本人以外の旅行者のほとんどがロンリープラネットを片手に旅行をしています。

「旅の指さし会話帳 ラオス」を活用しよう

 ラオスの人とのコミュニケーションをチャレンジしてみたい人にはお勧め。ラオス語版はラオス語を習得しようとしている人にも好評の本です。

蚊除けグッズを持参しよう

 ラオスに限らないのですが、東南アジアでは高熱を出すデング熱という風土病があります。これは、蚊によって媒介される感染症です。こうした感染症を予防するためにも蚊除けグッズを持参しましょう。お勧めは、やはり、預け荷物として持ち込み可能なノンガスタイプの虫除けスプレーです。ラオス国内でもビエンチャンなどでは入手可能ですが探すのも大変だと思いますので持参することをお勧めします。

ラオスの雨季

ラオスでは、4月後半?10月前半ぐらいまでが雨季になります。雨季といっても終日雨ということは少ないです。雨季の前半は雨量も少なく、日中に突然のスコール(夕立)が降り、しばらくすると止むというパターンが多いです。雨季の後半になると雨量も多くなり、一日中シトシト降り続くということもあります。

旅行する場合ですが、雨季の場合は雨対策が必須です。ビエンチャン、ルアンパバーンの市内観光であれば携帯傘で十分です。ラオスは意外と地面にスーッと水が浸みこむようで水はけがよく、かなり雨が降っていても道路が冠水するところが少ないですので、雨季であっても十分に楽しめます。

トレッキングなどに参加しようとしている人は、レインスーツ、防水リュックカバー、トレッキングシューズなど、雨対策をきちんとしましょう。

バンビエン、ラオス また、雨季の方が緑深くなり、郊外の田園風景は本当にきれいです。また、滝なども水量が増し、迫力ある風景を見ることが出来ます。ぜひ、雨季、乾季を問わず訪れてほしいと思っています。

ラオスの天気予報はMSNのが見やすいです。

ラオスの天気予報(ラオス)

乾季は防寒対策も忘れずに

 常夏のイメージが強いと思いますが、乾季、特に12月?1月の涼季は朝晩はかなり気温が下がります。ビエンチャンでも最低気温は15℃前後、ルアンパバーンは山間にあるため、さらに2,3℃低くなります。ちょうど日本の関東あたりの春秋ぐらいに気温となりますので、薄手のジャンパーとが必要です。昼間も日によってはビエンチャンあたりでも、最高気温が20℃ちょっというときがあり、基本的には夏服で行動していますので、この場合は、かなり肌寒くなります。基本的には昼間は30℃前後になります。

 さらにラオス北部の山間部やジャール平原などの高地の場合は、標高1000メートル前後ありますので、最低気温は10℃を下回ることもありますので、こうした地域を旅行される場合は、本格的な防寒対策を忘れないようにしましょう。
 

クレジットカードは使わない方が賢明

ラオスではクレジットカードはまだ普及しておらず、一般のラオス人は保有していません。したがって、クレジットカードが利用できる店は大変限られています。このため、クレジットカードの番号の重要性などをきちんと理解していない人がほとんどです。なので、ラオス国内では現金主義に徹してもらって、クレジットカードは利用しないことをお勧めします。

大きな金額の買い物は米ドルがそのまま利用出来ますし、ドル表記のことが多いです。

ウドンタニの空港からノンカイ友好橋までのリムジンバス

タイの国内線が競争が激しいため、格安で移動できるため、旅行費用を節約するためにウドンタニ空港を経由してラオスに来られる方も多いと思います。ウドンタニ空港からノンカイの友好橋まではフライトの時間に合わせてリムジンバスが運行しており、2008/08現在 200バーツです。

  • ウドンタニ空港からウドンタニ市内まで 80B
  • ウドンタニ空港からノンカイ・友好橋まで 200B

友好橋には、タイ・ラオス間はシャトルバスが運行しており、このバスでラオス側まで行くことが出来ます。料金は、15Bです。ラオスに入ってからは、タラートサオまでトゥクトゥクを利用します。料金は、250Bが本当は相場ですが、たぶん、トゥクトゥクの旅行者向け協定価格だと、95,000KIPとなっており、バーツ換算で400Bになります。250-400Bぐらいで交渉することになります。(2008/08現在)

18:00ぐらいまでなら、タラートサオまでの公共バスが走っています。これを利用すると5,000KIP(20B)になります。

国内線の飛行機スケジュールは要注意

ラオスの国内線は、搭乗するお客さんが少なかったりすると欠航することがよくあります。また、時間が変更されることも日常茶飯事です。チケットの時間と空港での表示されている出発時間が15-30分異なっていたりします。

また、ビエンチャン?ルアンパバーン間などは、年末年始などの繁忙期になると増便するのですが、早めにチェックインすると、1本前の便に乗せたりするので混乱します。例えば、18:00, 18:30と2便あり、18:30発の便のはずが、18:00の便に乗るようにチェックイン時に言われたりします。

ですので、空港のチェックインは余裕を持って早めに到着しておいた方が無難です。国内線ですので1時間前。ま た、飛行機の欠航のリストも考慮して、全体的スケジュールには余裕をもたせておいた方が良いと思います。

この辺りがラオスの旅行の難しいところです。

 

国際線は、基本的に問題ありません。ただ、ビエンチャン?バンコク間の路線などは常に混んでいますので、早めの予約をしておいた方が良いでしょう。

ラオス航空の国内線の安全性

ラオス航空 外務省は以前に「ATR-72型機以外の機種については安全に問題あり」ということで注意喚起を出しており、問題となるY機(Y-7, Y-12)について問題ありとされていました。しかし、このY機は、2007年のフライトスケジュールの改定でなくなっており、2008年9月現在、国内線について特に問題点は指摘されていません。AT7, MA6が運行しています。

外務省も特にラオス航空についても注意喚起は現在は出していません。

ラオスへ空路で入るには

ラオスへの空路

日本からラオスへの直行便は2008/09現在、残念ながらありません。このため、首都ビエンチャンに来るには、

  • タイのバンコク経由でビエンチャンへ。(タイ航空、他の航空会社+ラオス航空)
  • ベトナムのホーチミンまたはハノイを経由してビエンチャンへ。(ベトナム航空)

の大きく2つのルートがあります。

一番メジャーなルートはバンコク経由でしょう。午前10時前後の便で日本を出発し、午後3時前後にバンコクに到着、夜便のビエンチャン行きに乗り継ぎます。ビエンチャン行きは、20:00発で到着は21:10着になります。 同日に到着が可能です。

帰路については、ビエンチャン、バンコクを午後便で、バンコク、日本は深夜便の利用となり、到着は翌日朝になります。

ベトナム経由の場合、ホーチミン経由とハノイ経由がありますが、同日に到着できるかは、タイムスケジュールの曜日次第です。タイムスケジュールが合うとハノイ→ビエンチャンだと16:00発、17:20着とかになり、夕刻に着くことが出来て大変便利です。ホーチミン経由だと同日着が無理のようです。

帰路については、ビエンチャン、ハノイあるいはホーチミンを午後便で、ベトナム、日本は深夜便となり、到着は翌日朝になります。

バンコクから国内線を利用して、ウドンタニまで行き、そこから陸路でビエンチャンに向かう方法もあります。この場合は、ウドンタニ空港からノンカイの友好橋までリムジンバス(200B)で移動(所要時間1時間)し、そこから入国後にトゥクトゥク(250-400B)でビエンチャン市内にで入ることになります(所要時間30分)。 ただ、日本からだと同日にビエンチャンに入るのは難しいかも知れません。というのも国内線は格安チケット航空会社の国内線は、ドンムアン空港から就航しているため、国際線のスワンナプーム国際空港から荷物を持って移動する必要があります。両空港は50キロ程度離れています。どちらかというと、バンコク在住の方向けの経路ですね。

このほか、バンコクあるいはハノイ経由でルアンパバーンにダイレクトに行く経路もあります。

ローカルバスでの移動の難しさ

主要都市を結ぶ、VIPバスは割ときちんと運行されているようですが、ローカルバスの場合は、お客さんが集まれば時間前に出発してしまうし、集まらないと集まるまで待つといった具合にかなりアバウトです。また、もともとボロボロのバスですので、故障することを多く、故障のため欠便ということもあります。旅費を節約し、ローカルな雰囲気を味わうのには最適なローカルバスですが、旅行計画が難しい側面があります。バックバッカーのように長期旅行をされている方は問題ないかも知れませんが、日本から休暇を利用しての短期旅行の場合は、制約が多いですので、十分に注意して下さい。特に最近(2008/09)は、原油高の影響でガソリン代が高騰したことにより、お客さんがいないと赤字になるため、出発しない可能性が高くなっています。

また、ローカルバスの移動は、日中の午前中に移動にしましょう。午後で途中で車故障などに遭うと困りますので。