成長路線に乗れるか?ビエンチャン(2)

ビエンチャンは2年ぶりの訪問となりました。ビエンチャンの成長を感じますが冷静に客観的に見てみると、それほど大したことはないということになるんだろうなぁと思います。初めて来た人には建物や人が少なく、交通量が多くなったといっても周辺国の交通量に比べれば大したことはないと感じると思います。ただビエンチャンを知る人にとっては、この数年の変化は驚くべきものです。町を歩いて感じたのは、2年前はお店は変わらないものの店内をきれいに改装しているところが多く景気がいいなぁと思ったのですが、今回は、お店ではなく建物全体の建て替えや増改築が非常に多く、景気が加速しているのを実感しました。民間の建物だけでなく、政府の関係庁舎なども建て替えしをしていました。

とはいえ、気になる点もあります。2011年11月に完成したタラートサオモール2は、オープンしているお店も少なく閑散としています。入居予定だったビックC(Big C)も未だ入居していません。2006年にオープンしたタラートサオモール1もシャッターが下りている店舗がいくつかあり、よく見てみるとラオス語で「店舗を貸します」といった文字があります。市内の中心部のナンプ周辺も新しいゲストハウスやホテル、お店がオープンしている一方で、数は多くありませんが空き店舗があります。賃料の高騰や競争の激化、過剰な投資などによるものではないかと気になります。

 

2004年にラオス初の国際会議であるアセアン会議が開催され、その後、国際展示場、会議場としてオープンしたITECCの前もITECCマーケットを建設しようとしています。

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中国進出の象徴ともいえるタートルアン湿原の開発も本格化しているようです。ボンタン水道塔の通りからT4通りにぶつかったところ。もともとはT字路で正面は空地だったの大きなゲートが建設され、その先に中国の投資による巨大な街が作られようとしています。

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軍の103病院でも新築中。

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新しく建設されたラオス大学工学部の管理棟。

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2011年11月に完成したはずのタラートサオモール2。地下1階と1階、2階にお店が入っているものの、2,3階に入居予定だったBig Cは未だ入居しておらず、3階以上まだ使われていない状況のようです。

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成長路線に乗れるか?ビエンチャン(1)

年末年始に旅行したルアンパバーンの様子を書いてきましたが、そろそろビエンチャンの様子も書きたいと思います。今回、ビエンチャンは、私が2006-2008年にかけてビエンチャンで仕事をしていたときの若手の同僚がホストとして案内してくれました。まぁ、私自身はビエンチャン市内をトゥクトゥクとか使って自由に移動出来るのですが、彼は自動車を購入したので、その車で案内したかったのだと思います。もう一人の年輩の同僚も、訪ねていったら車を買っていって本当にびっくりしました。買ったばかりでまだ、車のナンバーも付いていないぐらいです。

若手の同僚は、韓国の現代自動車のセダン車で5年ローンで購入したとのこと、年輩の同僚は、トヨタのピックアップトラックです。税金が高いので車の値段も高いです。正確な値段は聞かなかったのですが現代自動車のセダン車は値段は20,000ドル(約200万円)ぐらいはすると思います。トヨタのピックアップは、34,000ドル(約340万円)といったところ。月収が数百ドル(数万円)なのに大丈夫か心配です。ビエンチャン市内を見るといく度に交通量や路上駐車の車が増え、車は増加の一途で経済成長が著しいことがわかりますが、そのことを身近だった同僚の様子で実感させられるとは思いませんでした。月収も年々増えているので、大丈夫!って感じなのでしょう。

仕事をしていた当時(2006-2008)に、年輩の同僚が10年前はみんな自転車だったのに、それがバイクに変わったしみじみ語っていたのですが、今まさに車に変わろうとしているんだなと思いました。

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ルアンパバーンの今と昔

ルアンパバーンの今と昔です。同じアングルからの写真ではないのですがメインストリートの様子です。上は2003年の撮影したもの。下が年末にルアンパバーンで撮影したものです。ルアンパバーンは、1995年に町全体が世界遺産として取り上げられましたが、注目されたのは2008年にニューヨークタイムズが取り上げた「行ってみたい世界観光スポット53」でラオスがナンバーワンに取り上げられてからです。その後、市内の外観を保全しながらもたくさんのショップやレストラン、ゲストハウスが続々と作られました。最近は、メコン河沿いやカン川沿いにゲストハウスやレストランが増えている感じです。

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欧米人の人気の「Dyen Sabai」レストラン

ルアンパバーンのカン川の対岸にあるレストランです。ロンリープラネットのお薦めレストランということもあり、欧米人の人気のレストランです。地球の歩き方にも掲載されています。乾季には竹橋がかかっていて渡った先にあります。下の写真の右手、渡って土手を登ったところです。この橋は昼間は有料で一人5,000キップ(約68円)になります。水量が多くなる雨季の後半は渡り船で対岸に渡されるようです。竹橋は、市内のメインストリートであるシーサワンウォン通りからサッカリン通りの変わる十字路をカン川の方に折れて下ったところにあります。博物館あたりからだと500メートル、徒歩7,8分です。

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料理は、以下のセットメニュー70,000キップ(約959円)を頼みました。実はあまり期待していなかったのですが、食べたらどれも非常に美味しかったです。赤米のもち米、カイペーン(川海苔)、ルアンパバーンソーセージ、豚の干し肉、ナスのディップ(ペースト)です。味はマイルドですがしっかりとついています。ソーセージ、干し肉も柔らかいです。

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お店全体はお客さんが多かったので撮りませんでしたが、ウェブサイトがあるので興味がある方はご覧になると良いと思います。竹林に囲まれてまったりできるので欧米人に人気なのでしょう。

ルアンパバーンの托鉢

多くの寺院が集まるルアンパバーンの中心部、特にサッカリン通りには僧侶が托鉢のために早朝に町を歩く様子が超有名です。いまでは喜捨する人は地元のラオス人より観光客の方が圧倒的に多くなってしまいすごいことになってしまって、ちょっと複雑な気持ちです。

托鉢の時間は、日の出の時間に合わせて変わります。日の出が遅い涼季は、6時半頃ですが、雨季(5月~9月)は6時前です。

写真を見てもらうとわかる通り、サッカリン通りは観光客で埋め尽くされています。この場所で喜捨している人の9割は観光客です。地元っぽく見える人はタイ人だったりします

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もち米、バナナ、お菓子など日持ちのする食べ物を喜捨していますね。

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本来のルアンパバーンの托鉢の様子はこんな感じです。上記の托鉢の写真を撮った後、ワットシェントーン方面に歩いていて出会いました。観光客は最初にサッカリン通りを通る托鉢僧に喜捨するとさっと引き上げていきますが、たくさんの寺院があるので、少し遅い時間に通る托鉢僧の列もあります。12月の終わりのこの時期、ルアンパバーンの早朝は10℃近くまで下がり冷え込みが厳しいですが、お坊さんは素足で歩いています。

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ルアンパバーンに行ったら、やっぱり「カオソーイ」

ルアンパバーンに行ったら、やっぱり名物カオソーイです。きしめん風の柔らかい麺に、たっぷりの辛味噌とネギが絡み合って旨いです。おすすめのお店は、市内中心から見るとプーシ―の反対側にあるワット・ビスンナラート(すいか寺)の向かいガソリンスタンドの並びにあるナンベー・サブローです。地球の歩き方に掲載されていて日本語の看板もあるので、ちょっとどうかな・・・逆に勘ぐりたくなるのですが、全くそんなことはなく正統派のカオソーイ(12,000キップ, 約164円)が食べれます。時間も朝から夜までやっているので、空いているので散歩の途中で小腹が空いたら立ち寄ったらどうでしょうか?

もう一つ、カオソーイでおすすめのお店は、お寺の多いサッカリン通りのワット・セーンの通り向いのカオソーイ屋さんです。ただ、ここは立地が良く人気があり、午前中の早い時間で売り切れで店仕舞いしてしまうので注意です。

カオソーイは北部タイのチェンマイなどでも有名ですが、ルーツは同じかもしれませんが、別物です。ざっくりというとルアンパバーンのカオソーイは、辛味噌のきし麺で、チェンマイのカオソーイは、カレーラーメンといった感じでしょうか?

カオソーイ

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すいか寺の向かいにあるナンビー・サムローです。日本語の看板と「地球の歩き方」に掲載されているので日本人の遭遇率が高いかもしれません。欧米人のバイブル「ロンリープラネット」には掲載されていません。

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参考までに、以下がチェンマイのカオソーイです。

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ルアンパバーンで見かけた愛玩鳥「コウラウン」

ルアンパバーンの通りのお店の軒先によくみかけた飼い鳥です。調べてみるとヒヨドリの仲間の「コウラウン(pycnonotus jocosus)」です。とがった冠羽と赤い頬っぺたがかわいいです。珍しい鳥というわけでなくラオスだけでなくインド、ネパール、バングラデシュ、ミャンマー、中国南部、タイ、マレーシアといった東南アジアから南アジアにかけて広く分布しているようです。ラオスでは、2004年にこの鳥の切手が発行されています。

コウラウン(pycnonotus jocosus)

コウラウン(pycnonotus jocosus)

タイ・ノンカイからラオス・ビエンチャンへの出入国

ラオスへは日本人は、2007年1月1日より15日以内の滞在であればビザが不要です。タイのノンカイから友好橋を経由してラオスへの入国の手順は以下のような感じになります。

まず、大きな流れは、

  1. タイのイミグレーションで出国手続き
  2. シャトルバスで友好橋を渡る。
  3. ラオスのイミグレーションで入国手続き

となります。国際バスで来た場合は、イミグレの手前で下車し、イミグレを通過後にバスが停車しているので再び乗車します。シャトルバスは、20Bまたは、4000キップです。

写真はちょうど友好橋の真ん中、タイ側からラオス側に入るところです。真ん中に列車の線路があります。

友好橋

ラオス側の入国手続きは、

  1. パスポートを提示して入国税を支払い、スマートパスを受け取る。
  2. 入国カードを窓口または係員からもらって記入する。
  3. イミグレで入国手続き
  4. スマートパスで改札を通過
  5. 出口のチェックポイントでパスポートを提示

といった流れになります。

スマートパスは、昨年(2013)の2月から導入されたシステムで、以前は、入国税を払い、レシートを提示していました。新システムでは、入国税を払うと渡されるスマートパスを挿入しないとイミグレ後の改札が通過できないようになりました。入国税は、通常の業務時間帯(08:00-16:00)だと、1000キップまたは5バーツ、時間外(06:00-08:00, 16:00-22:00)や休日は、11000キップまたは45バーツとなります。ラオス側のイミグレには係官とかあまりいないのでちょっとどうするか慌ててしまいますが、まずは最初のブースで入国税を支払ってスマートパスを受け取ることを覚えておきましょう。

そして、次が入国カードの入手です。タイ側もラオス側もそうですが、出入国カードの用紙を記入用デスクを置いていないので、窓口あるいは係員が配布していればその人にパスポートを提示してもらう必要があります。これも非常にわかりにくい。まずは、周囲を見渡して出入国カードを配っている人がいるか確認します。いないようであれば、窓口に並んでいるところを少し割り込ませてもらって用紙をもらいます。いつも、なんて非効率なことするんだろうと思うんですが一向に改善されませんね。入国税をし払う窓口でくれればよいと思うのですが。

出入国カードが入手したら、とりあえず入国カードのところを書いてイミグレ窓口で入国手続き、そして終わったらスマートパスを挿入して改札を通過、最後に出口で係官による入国スタンプの確認が終われば無事に入国です。

国際バスの人は、そのままバスに乗ってタラートサオバスターミナルへ、そうでない人は、ビエンチャン中心部まで公共バスかトゥクトゥクやタクシーなどで向かうことになります。トゥクトゥク、タクシーでビエンチャン中心部までは、400バーツまたは100,000キップ(約1370円)です。ちょっと高い気がしますが運ちゃんたちに仕切られているのであまり交渉の余地がないです。タイのノンカイ側もそうです。さくっと市内まで移動し、市内で両替とかすると良いと思います。

以下がスマートパスです。

スマートパス

何回も、この友好橋を渡ってますが、やっぱりなんか楽しいです。「入国税を払ってスマートパスをもらう」、「出入国カードを窓口から係員からもらう」、この2点を忘れなければ、あんまり親切な案内がなく、混み合っているイミグレですが、無事に通過できると思います。

新しいルアンパバーン国際空港

今回の旅行では、昨年(2013)の6/26にオープンした新しいルアンパバーン新国際空港を利用しました。空港は市内から約5キロのところにあります。車で15分程度のところです。新しい空港は、中国の支援で建設され、空港ターミナルは旧空港ターミナルから約500メートルほど北東にあります。新しい滑走路が建設され、旧滑走路が1800mだったのに対して新滑走路は2500mとなり、中型旅客機が離発着できるようになりました。

ルアンパバーン新国際空港

新ルアンパバーン国際空港

便利になったのは、ゲート直結になったことです。

新ルアンパバーン国際空港

空港から市内までは、3人まで50,000キップ(約685円)または200バーツです。郊外の場合は、80,000キップ、300バーツです。

2年ぶりにラオスを訪問

遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。

年末年始の連休を利用してラオスを2年ぶりに訪問しました。ルアンパバーンとビエンチャンを楽しんできました。少しずつ旅の様子や情報を書きたいと思っています。

昨年は安倍首相が国際会議などを除くと2000年の小渕首相の訪問以降13年ぶりにラオスを訪問し、直行便の検討なども進めるとしていますが、現時点で直行便がないとやはりラオスまではどうしても時間がかかり、今回のように大型連休がないとなかなか訪問が難しいです。今回の旅行では、日本からバンコクそして、そしてタイ国内線を利用してウドンタニまで空路で行き、陸路で友好橋を渡ってラオスに入国しています。バンコクからルアンパバーンに一気に飛ぶと楽なのですが、年末年始ということで飛行機代が高くて、昨年の9月に調べたときにはバンコクエアウエイズでバンコクとルアンパバーン間の往復は約6万円でした。(通常は、4万円~4万5千円ぐらい。)これに対して、バンコク、ウドンタニ間は往復で1万5千円。これにラオス航空のビエンチャン・ルアンパバーンの往復が1万9千円だったので、計3万4千円で、直接に行くのに比べて-2万6千円です。二人で行ったので、5万2千円安くなりました。陸路での入国も楽しいので、興味のある人はぜひチャレンジしてください。

タイ・ラオスは涼季ということもあり、朝晩は非常に涼しいというか寒いぐらいでした。特にルアンパバーンは、朝晩は10℃前後まで気温が下がっていました。ゲストハウスは朝は部屋の中で18℃前後といったところでした。昼間は25℃前後まで上昇し汗ばむぐらいですが、日が暮れると山間ということもあってから川と山から冷気が下りてきてジャンパーを着込まないとちょっと寒くて外が歩けない感じでした。朝は、日本出発時に来ていたユニクロのダウンジャケットを着ていてちょうどいいぐらいです。ビエンチャンも気温的には日中はルアンパバーンと変わらないのですが、朝晩は、そこまで冷え込みはきつくありません。バンコクだと最低気温は20℃ぐらいだったので、シャツ1枚でちょうど良い感じでした。

写真は、ルアンパバーンでの朝の一コマです。寒いので、カマドの炭火の残り火で猫が気持ちよさそうに暖をとっていました。

炭火で暖をとる猫(ルアンパバーン・ラオス)

台風25号はラオスへ、台風26号は関東へ

今年は台風が多いですね。非常に強い大型の台風26号(ウィパー)は、16日午前にかけて関東に近づく予想ですが、一つ早く発生した強い台風25号(ナーリー)は南シナ海北部に位置しており、西北西に進んでおり、16日の午前にはラオスに上陸する見通しとなっています。