タイ・ラオス合作映画「ラオ・ウェディング」

ラオ・ウエディング 今年の6月2日にタイとラオスで公開されたタイ・ラオスの合作の現代ラブストーリー映画「ラオ・ウェディング」のDVD(290B)が9月に発売されたので、取り寄せてようやく観ることが出来ました。この映画は、2008年6月にラオスで33年ぶりの国産映画ということで話題となった「サバイディー・ルアンパバーン」の続くシリーズの第3作目になります。昨年2010年9月に「サバイディー2・マイミーカムトープ・ジャック・パクセー(From Pakse with Love)」が公開されています。

監督は3作品とも同じでサクチャイ・ディーナン(Sakchai Deenan)さんで、ヒロインも同じく、カムリー・ピラワン(Kamli Pillawong)さんです。

シリーズの作品ではありますが、作品同士のつながりはありません。

ストーリーですが、タイ人のドキュメンタリー・ライターのシェーンは、取材でパクセーに行き、そこでガイドの清楚なラオス人女性のカムに出会います。お互い惹かれ合いながらも、彼は、再びパクセーに戻ってくると電話で伝えてタイに帰国。そして半年後にパクセーに戻って再会しますが、ちょっとした問題が発生し、お互いが十分に理解し合う間もなく、結婚へと進むことになります。ヒロインのカムは、結婚への自信が持てないところに、さらにシェーンの元カノもパクセーにやってきて、さてどうなる・・・といったお話です。

DVDには英語字幕(映画館ではタイ語・英語字幕だったみたい。)があるので、内容はなんとなく理解出来ると思いますが、それでも前半のところが時系列でないので、ちょっとわかりにくいかなぁと思います。最初に結婚式の日取りを決めるシーンがあり、そこから、二人が出会った頃のシーン、そして空港での別れ、そして半年後に再び会うというシーンになり、冒頭に結婚式の日取りのシーンに戻ります。後半の結婚式5日前から当日までの時系列の出来事になります。映画は1時間16分と短いので、最初の部分はもう少し丁寧に描いても良かったのでは、と思います。

この作品には、ラオスター・チャンネルでお馴染みのコミカルなレポーターや女性陣なども出演していて、ラオス人にも馴染みの顔なので、親しみやすかったと思います。ストーリー全体をコメディタッチに仕上げるのに重要な役回りを演じています。結婚式の様子などは、普通のラオスで見かける結婚式そのものです。3作品を通じて感じるのは、自然体で、現代ラオスの様子が垣間見れるところではないでしょうか? ぜひ機会があったらご覧になって下さい。

タラートサオショッピングモールの建設の様子

ご存知の通り、タラートサオは、2007年4月にタラートサオの新館がオープン、そして、2007年秋より長く親しまれてきた中央の建物が取り壊され、タラートサオショッピングモールが建設されています。当初、2009年のラオス初の国際大会であるSEAゲーム(東南アジア競技大会)までには、オープンを目指していたのですが、工事が遅れ、せめて、1、2階だけでもオープンを、と目指していたのですが、これも遅れに遅れ、ようやく建物の外観もほぼ完成し、今年末ぐらいにはオープンしそうな運びになっています。先日、お伝えしたとおり、ビックCの30年間の長期使用権をラオス政府が認可することに基本合意したようで、入店する予定です。

最終的にどうなるのかわからないのですが、建設中のタラートサオショッピングモールと新館との間のところや後ろ、向かって左手のところは、以前として古いタラートサオが残っていて、電気店などが営業しています。以下の写真はいずれも7月初旬にビエンチャンを訪問したときに撮影したものです。

タラートサオ

建設中のタラートサオショッピングモール本館と2007年4月に完成しているタラートサオショッピングモール新館の間は、旧タラートサオの店舗が今も営業しています。

タラートサオ

建設中のタラートサオショッピングモールの裏手に残る旧タラートサオ内の電気店です。

タラートサオ

後方(バスターミナル側)から建設中のタラートサオショッピングモール本館を見た様子です。建設中の本館を囲むように旧タラートサオショッピングモールの建物がまだ残っていて営業しています。

タラートサオ

(2011/08/14)

生まれ変わりつつあるビエンチャンのメコン川の風景

今回、ビエンチャンを久しぶりに訪れて、もっとも変わったのがメコン川岸の風景。メコン川の水位は2008年8月にビエンチャンでは観測史上でもっとも高い13.68mに達し、ビエンチャン中心部は辛うじて土嚢を積んで洪水を免れましたが、ビエンチャン周辺地域やボリカムサイなどの中部では、多くの地域が冠水し、甚大な洪水被害に見舞われました。こうしたことから、韓国が支援し、2009年よりメコン川岸に3085.5万ドル(約25億円)をかけて約12キロの護岸プロジェクトが着工されました。プロジェクトは、2009年から2013年の5年間ですが、昨年2010年のビエンチャン遷都450周年に合わせるように中心部のアヌボン王公園を先行して整備を進めたためだと思いますが、中心部はかなり綺麗に整備され、公園化されました。ただ、非常に残念なのが、メコン川岸にあった屋台やレストランです。以前はメコン川を眺めながらピンガイ(焼き鳥)やタマフン(パパイヤサラダ)をつまみにビアラオを飲んでまったり出来たのですが、川沿いの屋台は完全に撤去されています。ファーグム通りの歩道などに屋台が残っているのみです。この場所からだとメコン川も見えず、交通量も多いため排ガスもすごくて、残念ながら風情が全くありません。工事が完了したら、川沿いに小さくても良いので屋台を出してほしいですね。

と説明しても、なかなかどんな感じがイメージがわかりにくいと思うので、簡単な地図を書いてみました。

20110731_ビエンチャン護岸

少しはビエンチャン中心部の川岸のイメージがわかると良いのですが。この地図を参考にしながら、以下の写真を見ていただくと全体のイメージがつかみやすいと思います。地図の右側が下流になります。

中心部のアヌボン公園です。(下流側をみたところ。)

メコン川の護岸の様子(1)

アヌボン公園(上流側を見たところ)

メコン川の護岸の様子(2)

アヌボン王の像。堤防に沿って新しい道路と歩道が出来ています。

メコン川の護岸の様子(3)

中心の公園のところには、常設の児童公園があります。

メコン川の護岸の様子(4)

日が暮れ始めると、地元のビエンチャンっ子が運動をするために集まります。

メコン川の護岸の様子(5)

遠くに見える建物はドンチャンパレス。

メコン川の護岸の様子(6)

移動され道路脇の歩道に展開する屋台。ここからはメコン川は見えません。

メコン川の護岸の様子(7)

インターシティホテル前あたりに開かれる小さなナイトマーケット。

メコン川の護岸の様子(8)

ワット・チャンタブリー前のところです。

メコン川の護岸の様子(9)

ほんの少し上流に行くと、まだ工事中です。

メコン川の護岸の様子(10)

(2011/08/03)

先日、ラオス・タイを旅行してきました

アフリカで仕事をしている2年間は、ラオスに行ける機会はないだろうなぁ、と思っていたのですが、どうしても禁断症状?が抑えられずに、6月の終わりから7月の上旬にかけてラオス、タイを旅行してきました。今回の旅の目玉は、タイのチェンライからチェンコーンを経て、ラオス側のファイサーイに渡り、そこから2日間かけて約300キロをスローボートでメコン河を下ってルアンパバーンまでの旅です。欧米人のバックパッカーに絶大な人気のあるコース、ラオスで生活している間にやりたかったのですが、なかなか日数がかかるのでチャンスがありませんでした。

もちろん、アフリカから行くのは大変です。東南アフリカにある内陸国のマラウイから、エチオピア航空でエチオピアの首都アディスアベバまで飛行機で約4時間、そこから乗り継いで、バンコクまで約9時間です。バンコクで1泊後、翌朝、チェンライまで今回は飛行機で一気に飛んで、チェンライで1泊、翌日バスで国境の町のチェンコーン、そして小舟でメコン河を渡ってようやくラオスに到着。そして、翌日にやっとスローボートの旅のスタートです。アフリカのマラウイからタイまで2日間、ラオスに到着までさらに2日間で、ラオス到着まで合計4日間かかりました。それでも行く価値がありました。

今回の旅行は行けるかどうか非常に不安でした。最初は、タイの総選挙、去年のように暴動に発展したらまずい、そして、次に本当に想定外だったのですが火山、エチオピアの隣の国エリトリアの火山が150年ぶりに爆発しました。直近には、南米チリで火山が爆発して航空網が麻痺したばかりで非常に心配でした。そして、直前には、台風4号がベトナム北部に上陸しラオス北部を通り抜けていきました。メコン河の水位が上昇し、ビエンチャン郊外でもこの影響で洪水の被害が一部出たとのことですが、今回のスローボートの旅には幸いにも全く問題なく助かりました。

スローボートでルアンパバーンに到着後、ルアンパバーンで少しゆっくりし、その後、空路でビエンチャンに移動。ビエンチャンは中心部の護岸工事がだいぶ終わり、景観が大きくかわったのには知っていましたが、やはり驚きました。また、タラートサオ新館もかなり完成してきて活気を感じます。ただ車、バイクが増えているので、交通整備が本当に急務ですね。

帰りは、友好橋を渡ってノンカイから寝台列車でバンコクに戻り、それからこちらのアフリカ東南部にマラウイに戻ってきました。

実はマラウイに戻ってきて、記事を書こうと思っていたら、反政府デモが7/20に行われ、それに伴う暴動で警察や軍とデモ抗議者が衝突し19人の死者が発生する事態になりました。幸い、暴動は完全に沈静化され、やっと、いつも静かな週末に戻り、ラオス・タイの話も少しずつ書こうかなと思ったところです。スローボートの旅や、ビエンチャンの護岸の様子など、今回の旅の情報をアップしていきたいと思います。

 

プーシーの丘からのルアンパバーン市内の様子。

プーシーの丘からルアンパバーン市内を一望

整備されつつあるビエンチャン中心部の護岸の様子。

ビエンチャン中心部のメコン河護岸の様子


ラオスと中国の関係はどうなるのか?

07/12の日本経済新聞の電子版に面白い記事が出ています。「アジアBiz新潮流 親中修正か成長重視か ラオスが探る新たな均衡」という題で近年中国に急接近して経済発展が加速していたラオスが、急速に親中路線を修正し始めたことについての記事です。

ラオスは、ベトナムと友好関係がありますが、中国が存在感を高めています。ビエンチャン市内の文化会館建設や、パトゥーサイの公園整備などは中国支援でしたし、もっとも大きいのは、2009年末のラオス初の国際大会となるSEAゲーム(東南アジア競技大会)のメインスタジアムで、このときはこの建設の見返りとして、数万人規模の中国人がビエンチャンに入っているということで大問題となり、日本のメディアなどでも取り上げられました。さらに、昨年明らかになった中国の支援による高速鉄道建設で、これでいよいよ、中国に取り込まれてしまうのではとの懸念があったのですが、ブアソン首相が親中派を制御出来ないことから辞任し、親中派の中心人物であったソムサワット氏は、常任副首相からただの副首相に降格となり、高速鉄道の着工式典の中止や中国との国交50周年の記念行事の取り止めなど、中国との関係の変化が報じられています。

とはいえ、海外からの投資を取り込まないと、今後の経済発展が難しいのも事実ですし、内陸国のラオスは、ベトナム、タイ、中国、そしてミャンマーに囲まれており、特にベトナム、タイ、中国とどのように対応するかで、今後の国の方向が決まると思うので、どういった動きをするのか注視したいです。

遅ればせながら、「サバイディー2」を観ました

昨年(2010)の9月2日に公開されたタイ・ラオス合作映画「サバイディー2、マイミー・カムトープ・ジャック・パクセー」(From Pakse with Live)のDVD(290B)が今年(2011)の1月に発売されたので、ようやく私も見ることが出来ました。

前作「サバイディー・ルアンパバーン」よりも軽いラブコメディーになっています。ストーリーは、タイ人の若手監督のポー(レイ・マクドナルド)が仕事もうまくいかずに困っていたのですが、頼み込んで仕事をもらって、ラオスの南部都市パクセーでの結婚式のムービーの製作をすることに。そこで清楚なラオス女性のソーンプライワン(カムリー・ピラワン)に一目惚れして、あの手この手でアタックするのですが・・・ ラオスの町と彼女が好きになった彼が、インスパイアされてある素晴らしいロマンチックな映画作品を創り出します、それが前作の「サバイディー・ルアンパバーン (Good Morning Luang Prabang)」なのです。といったわけで前作の続編というわけではないのですが面白いつながりです。

監督は前作と同じサクチャイ・ディーナン(Sakchai Deenan)で、ヒロインのカムリー・ピラワン(Kamli Pillawong)さんも前作に引き続いての起用されています。ヒロインのカムリー・ピラワンさんの情報は少ないのですが、 Miss LUX 2006で2位に選ばれていたみたいです。お肌が綺麗なので納得ですね。

前作の「サバイディー・ルアンパバーン」は2008年6月にタイ・ラオスで公開され、ラオスで33年ぶりの国産映画ということで非常に話題になりました。サバイディー2もラオスでの初回上映は満員で大盛況だったそうです。

ラオス語とタイ語のみですが、シンプルな内容ですので十分楽しめると思います。今のラオスが見れるのがいいです。
ぜひ、機会があったらご覧になって下さい。

サバイディー2

ラオアイテック(LAO-ITECC)でラオスータイトレードフェアが開催

NHKワールドを見ていたら、ラオアイテック(LAO-ITECC)で01/26-01/30の日程で開催しているラオスータイフェア(LAO-THAI TRADE FAIR)の様子がテレビで放映されていてびっくりしました。内容的にはテレビで見た限り以前(2-3年前)と変わっていないようですが、高速鉄道や証券取引所が開始の話などでラオスが注目されているから取り上げたのでしょうか?

ラオアイテックのウェブサイトのURLが変わってますね。ドメイン名を取得したようです。http://www.lao-itecc.la/
余談ですが、ラオアイテックに日本食レストランがあるのですが、未だに正式名がよくわかりません。ウェブサイトには「ジャパニーズレストラン」としか書いていません。看板には「TEPPAN TEPPAN」と書いてあるので、これだと思うのですが、一方で、「SHABU SHABU」とも書いてあったりします。

今年もよろしくお願いいたします。

昨年はあまり更新が出来ませんでした。

実は昨年(2010)の春より、縁があってマラウイというアフリカ南西部のタンザニア、ザンビア、モザンビークに囲まれた内陸国で仕事をしています。マラウイはラオスとよく似た趣きを持つ国で、内陸国で伝統的な農業国、シマというトウモロコシを練ったものを主食としていて、魚や野菜などのおかずと一緒に食べますが、この様子はラオスのもち米とおかずで食べる様子とよく似ています。性格も基本的に温厚で体格は小柄といった点、共通点が多い気がします。ラオスでは生活雑貨はタイからの輸入品が多くて値段が高いですが、マラウイも同様に生活雑貨は南アフリカからの輸入品が多くて高いです。安いものは中国雑貨だということも同じです。。

ただそれでも、ラオスとマラウイのどちらが良いかというと断然にラオスだと思います。ラオスで生活していたときは、隣国のタイと比較することが多いのでいろいろと気になることが多かったのですが、こちらで生活していると非常に輝いて見えます。他のアフリカ諸国と同様だと思いますがアジア人に対して必ずしも良い感情を持っていないことや非常に個人主義が強いため、非常に疲れます。

急激な経済発展により貧富の差が拡大し、治安面も少し気になるラオスですが、ラオスの素朴な良さを生かした国づくりをしてほしいと思います。

ということで今年もよろしくお願いいたします。

マラウイでの生活の様子は姉妹サイトであるスタートマラウイ (http://www.startthailand.com/startmalawi/)でご紹介しています。